最近のアバヤはずいぶんとシンプルな装いですが、この辺り（サウジとかバーレーン）の民族衣装は、ちょっと前まで金や宝石をふんだんに着込んだスタイルだったそう。
そんな往時の衣装が展示されているエキシビジョンがあるというので、バーレーンの博物館で興味深く見てきた。圧倒的に美しいよね。これを顔立ちの華やかなアラブ人が着用してたら、そりゃ人様にお見せしたくないわ。
日差しと砂漠から身体を守るためという真っ当すぎる理由から始まった長衣が、イスラムの教えに従っているうちに全身を隠すようになっていたアバヤ。とりあえず日常はそれでよしとして、泳ぐ時とか運動する時どーすんの？って思ってました。なので、近くの人に聞いてみたら、そもそもイスラム系の学校では「体育」という教科はないし、スポーツする習慣がないから、女子なんて走ったことない子がたくさんいるそうです。お淑やかすぎるわ。
確かに、サウジのスポーツ店では女子用の本格的な競技用品はなかった。ヨガマットとかヨガウェアとかはあるんで、それなりに運動はするんでしょうけれど。
だったら散歩しようかとも思ったけれど、サウジでは女性はあまりひとり歩きをしない。というか、そもそも外を歩いている人を見かけたことがない！サウジよ、美しいものを他人に見せないにもほどがある。歩かせろ！
散歩ができないなら、住んでいるアパートにプールがあるので泳ごうかな〜と思い立ったわたくし。（日本からの駐在者が住むようなタイプのアパートにはプールは標準装備。現地の子供たちもプール大好き。外国人専用の豪華なコンパウンドだと、お金取ってもいいんじゃない？ってくらい立派なプールやテニスコートが付属してて、欧米的というかかなりラフな格好で楽しんでます）。
さて、問題は私の住んでいるアパートがサウジ人も住んでいる標準タイプのアパートであること。外国人専用のコンパウンドであれば、いわゆる露出の多い水着も許されるでしょうが、ここでは認められない。となると、サウジ女性が着ている水着を買わねば！
これ、私が住んでいるアパート↓
まずは基礎知識
サウジで認められていないものは、前述のとおり『露出』。まさかと思うでしょうが、オートクチュールコレクションなどのものであっても、肩出しの衣装やシースルーなどは雑誌掲載なんかは不可なので、上から塗り消しされます。体の線が強調されるモノもダメということで、結構大胆に洋服のラインが変更されているとか（これはまだ見たことない）。ついでにいうと偶像崇拝が認められていないから（と聞いた）、お店での洋服のディスプレイのマネキンに頭部はない（か、のっぺらぼう）。
時計屋さんのディスプレイ。赤子を抱く女性の肩が露出していたのでしょう。黒いマフラーみたいに変更されてるし。
日本から荷物送付の際に梱包材として使用された新聞紙。広告欄の写真まで消されているとはおもってなかったので、見た時はかなり衝撃でした。まさか、ここまでチェックされているとは！
とはいえ、そんなに真剣に消しているのは少なくなっていて、最近はなんとなくマジックで消しましたよ！程度のものよく見かける。
これだったら隠さなくてもよくない？
ついでに言うと、男子の露出にはなんら制限はないです。
サウジは売っていないので隣の国で水着を買いましょう。
ここで売っている水着ってあれです、ダイビングのスウェットスーツを薄くした感じ。露出に拘らなければというか、日焼けしたくない人とっては「いーじゃん」という印象でしかない。
なんと「NIKE」からもムスリム対応スポーツ用品が出てるんですよ！
私、フルセット購入いたしました。これでプール入れるぜい。
もじもじくん（分かりますか？分からない人はグーグル先生に聞いてみてください）みたいで楽しい。
プール行ったら、サウジ女性はなんと！アバヤのままプールに入ってました（たぶん、中に水着を着ているんだと思うけれどね）。水着だと身体のラインが見えるからアバヤ脱ぐの嫌なんだと思う。
