先日の3月12日はイスラム教の預言者ムハンマドの誕生日でした。
ん？いま10月ですよ？
はい、西暦では2021年10月ですが、ヒジュラ歴（イスラム歴）では、今は3月なんですよね〜。しかも1443年。
日本は和暦があるので、西暦との併用にあまり違和感がないと一瞬思うのですが、ヒジュラ歴は和暦と異なり、1年が約354日しかないので、西暦とは日付がどんどんずれていきます。
なので、和暦のように西暦でこの時期だとこれくらいってのがないので、いまいち季節感がない。1ヶ月も3年経てば西暦で1ヶ月くらい違うし…ヒジュラ歴だと「1月って寒いよね〜」みたいな会話が成り立たない。中東は四季がないから別にいーんじゃ？って思うかもですが、いやいや、西暦での夏の季節は45度超えの毎日ですが、10月になると30度くらいまで下がるわけで、それなりに季節感もあるわけです。おかげで普通に冬物が売っているんです。私からすると「ねえ、それ必要？」って思うけれど、こちらの人からすると30度下るとそれなりに寒いようです。
ヒジュラ歴ってなんですかね？
ざっくりいうとイスラム歴ですっ。太陰暦でひと月は29日か30日で構成される12ヶ月だから、1年が354日か355日（閏年はある！）。イスラム歴では金曜日が西暦でいうところの日曜日にあたり、休日。だから、私にとってはいま日曜日は普通の日。
ヒジュラ歴は太陰暦です。お月様を基本とするので、厳密には1日は日没からカウント。ラマダン（断食月）は、サウジでは高位僧が実際に月を目視し「開始」と告げてました。「新月を確認。したがって本日よりラマダン開始！」「新月を確認。よってラマダン終了！」とニュースになってた。
ムハンマドの誕生日
さて。なんでムハンマドの誕生日の話題かというと。バーレーン（バハレーン）では、ムハンマドの誕生日が休日なのです。
あれ？サウジの時って、休みだったかな？とふと疑問に思って調べたのですが、サウジではやはり平日扱いでした。うん、休んだ記憶なかったもん。しかし、イスラム教の総本山『メッカ（マッカ）』があるのにムハンマドの誕生日会しないの？多くのキリスト教徒が住まうヨーロッパではキリストの生誕日はお誕生会しているのに！
The sheikh said that those who urge others to celebrate the birthday of the Prophet are evil and corrupt. “The true love of the Messenger of Allah (pbuh) is manifested by following in his footsteps and supporting his Sunnah ... that is how the love for the Prophet (pbuh) is expressed.”
Prophet’s birthday celebration ‘sinful’ | Arab News
なんと、サウジの高位僧は、預言者の誕生日を祝おうということは「邪悪で堕落」と言ってました。アッラーの使徒の真実の愛とは、ムハンマドの足跡をたどり、慣習を守ること。それが愛なのである。と、なんか深い発言してます。そんなこんなでサウジではお誕生会はしない様子。残念極まりない。
とはいえ、私はキリストの誕生会（ミサとか飾り付けとかご飯とかプレゼントとか）が好きなので、ムハンマドの誕生会も見てみたい、と思うわけで。
バーレーンでは、わざわざ休日なのだから、何かあるのかな？とウキウキと出かけてみた。特別なご飯も売っていないければ飾り付けもなく、特に成果なし。さすが偶像崇拝はしないイスラム教。しかし、これじゃ、ただの休日じゃないか。
バーレーンはお隣サウジの「アッラー以外に神はなし」の完璧なまでにムスリム行事のみが認められている国とは異なり、キリスト教行事にも寛容なので、ムハンマドの誕生日の飾りはなかったけれど、ハロウィン風なしつらえもあり。でも、ただの南瓜大売り出しのような気がしないでもない。
ということで、ハロウィン仕様のカップケーキを買って帰ってきました。うん、色合いはすんごいけれど、美味しい。しかも、この蜘蛛のオブジェ、指輪になるのよ。なかなかなオシャレさん。
誕生日といえばキリストの誕生日でも自分の誕生日でも鶏のモモ肉焼きを銀紙で包んで食べるのが子供の頃からの通例なので、作ってみた。これ美味しい。
いま、この鶏肉食べるおうちってあるのかしら？
